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専門家によるドライブコラム

タイヤの基礎知識(2) -タイヤのメンテナンス-

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日常的な点検としてクルマを使う前にタイヤをチェックする習慣を持つといいでしょう。
毎日使う場合はひと月に一度くらいの頻度でも良いと思いますが、高速道路を使う時はかならずチェックすることをお勧めします。というのも高速道路ではタイヤが起因するトラブルが一番多いと報告されているからです。速度が高いほどタイヤの問題が顕在化しやすいのです。

タイヤの表面や溝を確認

それでは具体的にどのようにタイヤをチェックすればよいのでしょうか。タイヤにはサイドウォールと呼ばれている横の部分と、路面と接地する部分(トレッド面)がありますが、両方ともよく観察すると色々なことが分かるものです。 時には溝の小石が挟まっていたりします。これはタイヤの振動の原因となったり、あるいは高速で走行すると小石が飛んで他のクルマのフロントウインドなどに被害を与える可能性があります。砂地を走った後は、タイヤの表面をチェックするよう心がけましょう。

サイドウォールをチェック

まずタイヤのサイドウォールですが、長期間使用しているとゴムが硬化したりしてヒビが入ることもあります。またもっとも多いのが、駐車場などの縁石でサイドウォールに傷がついている場合です。このキズが深いとタイヤが突然パンクし、クルマが不安定となることもあります。

もしも「コブ」のようにサイドウォールが変形していたら、すぐにタイヤを交換してください。人間の血管と同じで破裂すると大変なことになります。こうした変形はピンチカットと呼ばれ、タイヤ内部のコード(織物のように織られているのです)が切れてしまっている状態です。またタイヤの寿命は製造されてから5~7年と言われています。残溝がキチンとあっても、ヒビ割れやキズがなくてもゴムは劣化するのです。使わない時は直射日光を避け、温度差が激しくないところに保管してください。

また、サイドウォールを黒く光らせるケミカル商品も出回っていますが、タイヤが化学製品であることを考えるとあまりお勧めはしません。さらにタイヤの製造年月日も確認しておきましょう。製造日はタイヤサイドウォールに記載されている四桁の数字から分かります(裏側の場合もあり)。例えば「1304」と書いてあれば04年の13週目となります。

トレッド面のチェック方法

タイヤのトレッド面のチェックはまず釘が刺さっていないか確認します。刺さっていても空気があまり抜けずに気がつかない場合もあるので、気をつけましょう。もし釘などが刺さっていたら、タイヤショップまでゆっくりと走行して修理してもらってください。ただしパンク修理は100%元の性能には戻らないので、走行の際は注意してください。傷の大きさにもよりますが高速走行は奨めません。

空気圧と残溝の点検

タイヤの点検でもっとも日常的に実行してもらいたいのは空気圧と溝の残りの点検です。日常点検と言ってもひと月に一回の割合で充分なのですが、空気圧の点検はすこし注意するポイントがあります。それは温度によって圧力が変わってしまうので、どのタイミングで測定するのかということです。例えば真夏に高速道路を走行したらタイヤの温度が上がり、空気圧は20%くらい高くなっています。この状態で空気圧を調整すると、温度が下がった時に、空気圧が不足することになってしまいます。つまり空気圧は20度Cくらいの常温で計るべきなのです。

逆に真冬の場合は温度が下がりすぎているので、この状態で空気を入れると、規定圧よりも多くなるケースがありますが、タイヤは30%くらい空気圧を高めても走行性能には大きな影響がないので、高い分にはあまり気にする必要はありません。

適正なタイヤの空気圧と残溝

タイヤの空気圧は走行する前にチェックする習慣をつけましょう。ガソリンスタンドにいけばセルフサービスのお店でも空気圧をチェックして空気を入れることもできます。それではどのくらいの空気圧が適正なのか。それは自動車メーカーが指定(適正)しており、運転席のドア付近にラベルが貼ってあります。数値は「○○kpa(Kg/cm2)」と表記されていると思いますが、タイヤが冷えている時にチェックすることを忘れないでください。また、温度や空気圧計のバラツキなどを考えると、適正空気圧よりも10%くらい多めに入れておくことを奨めます。

次に残溝についてですが、新品タイヤの場合タイヤの溝は約8mmありますが、冬用のスタッドレスタイヤでは約10mmとなります。スタッドレスタイヤの場合は残り溝が5mm(すなわち5mm使用する)までが冬用タイヤとして機能すると規定されていますが、5mmを切ったら夏タイヤとして使うことができます。しかし、夏用に設計されていないので、雨(ハイドロプレーン)の性能は若干低くなることを知っておいたほうがいいでしょう。

また夏タイヤの場合は使用限度が1.6 mmと法律で規定されており、それ以下の溝で走ることは危険です。この1.6mmを表すのがスリップサインと呼ばれるもので「溝の中張り」があります。 タイヤは乗り心地だけでなく、みなさんの大切な命を載せていることをいつも忘れないでください。

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※上記の専門家コラムに関するご質問、お問合せは、原則受付けておりませんのであらかじめご了承ください。

コラムニスト 清水和夫 (モータージャーナリスト)

環境問題という点から車とエコについて解説します。

国内外の耐久レースで活躍する一方、モータージャーナリストとして自動車の運動理論や安全性能を専門にしつつ、最近ではクルマ好きが考える安全と環境をライフテーマとして執筆しています。

【URL】 http://kaz-administration.blogspot.com/
【メディア】 「ディーゼルこそが、地球を救う」(ダイヤモンド社)、「車安全学のすすめ」(NHK出版) 、「モーターマガジン」「ENGINE」「GENROQ」などで連載中、TV番組のコメンテーターやシンポジウムのモデレターとしての出演も多数。

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