快適カーライフ術

洗車術(23) 室内の樹脂部分

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フロアカーペットとシートは布状の素材で、掃除機が有効ですが、それ以外にも車内には様々な素材が使われています。布以外で最も多いのは樹脂素材。色は黒/ベージュ/グレーなど様々です。木目には本木目と木目調パネルの2種類がありますが、いずれも表面は塗装されている場合が多いので扱いはさほど難しくありません。さらに最近は、アルミやステンレスなど金属素材をインテリアに使うケースも増えてきました。

これらの素材に応じたケアが出来れば理想的ですが、素人の目で的確な判断を下すのは困難です。素材が違ってもダメージを与えにくく、手軽なクリーンアップ方法は、何と言っても水拭きです。

やり方は至ってシンプル。硬く絞ったタオルで拭き取るだけです。最初はダッシュボードやインストルメントパネルなど汚れが比較的少ない所から始めましょう。スイッチ類のあるところは水分を特に嫌いますので、タオルは念入りに絞りましょう。

次にハンドルやシフトレバーなど、操作で良く触れるところ。ここは手垢などで驚くほど汚れている事もあります。しかし安易に家庭用洗剤などを使うのは控えましょう。表面がべた付いて、操作するときに気になる場合があるからです。最後にペダルやドアのステップ部分など、足下スペース周辺を拭き上げて行きます。

上記以外にも、クルマの内装には様々な素材が使われています。中でも気を遣って扱いたい代表的なものに革シートが挙げられます。表面がツルツルとした処理の物なら、硬く絞った水拭きで良いのですが(その場合も必ず目立たないところで一度試してみてください)、バックスキン状の物(多くは人工皮革なので気軽に扱えるのですが、中には本物もあります)や、ヌメ革は、下手に水拭きすると水シミが残る場合もあります。こうした特別な素材の場合は、クルマの取り扱い説明書に明記してあるので必ず確認してください。

もうひとつ、触らない方が無難なものに、起毛素材があります。天井やダッシュボードの一部に使われる事が多い素材です。これは硬い物でこすると筋状のキズが残る事もありますし、タバコを吸う方の場合、拭うと汚れがムラになってかえって目立つ事も多いのです。したがって起毛素材の汚れは触らない方が無難でしょう。どうしても汚れが気になる場合は、カーディーラーや洗車のプロに相談する事をお勧めします。

石川芳雄

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